ゴールデンウィークに出先で電話が・・・・以前からメンテナンスしているBSA B31のオーナーから宮ケ瀬でエンジンが掛からなくなったと。駐車場に着いたとたんプスンとエンジンが止まり、その後キックしても圧縮が無くなったみたいにキックが軽いとの事。
ううむ重症の気配が・・・・デコンプレバーは引いてないとの事なので、バルブが開きっぱなしで焼き付いた?バルブスプリングが折れた?ロッカーアーム焼き付き????
パーツリスト確認してパーツの入手性等調査しておきます。連休後バイクがローダーに乗せられてやってきました。
まずはプッシュロッド下のタペットカバーを開けると・・・・・・
そしてクランクを回すと圧縮が有るようです。ロッカーカバーを開けると・・・
バルブも閉まってますし、バルブスプリングも折れてません。ロッカーアームも動きます。
プッシュロッド上部の蓋を開けると不具合は無いようですし、プッシュロッドをロッカーアームに差し込むとちゃんと保持します。
プッシュロッド上部の蓋を開けると不具合は無いようですし、プッシュロッドをロッカーアームに差し込むとちゃんと保持します。
うむ、プッシュロッドを元の位置に納めれば治りそうで、軽症でしたね。しかし何故こうなったかが判らないと再発してしまうかもしれません。
オーナーさんは宮ケ瀬でデコンプレバーを引いた記憶が無いと仰ってますので、何かで引っ掛かってエンジン側のデコンプレバーを最大に引いてタペットクリアランスが大きくなり、プッシュロッドの凸部がタペットガイドの凹部から外れてしまったのが原因ではないかと推測しました。宮ケ瀬でその状態に成り、宮ケ瀬からオーナー宅、オーナー宅から此処に運ばれる行程でデコンプレバーが元に戻っていたと考えるのが合理的ですね。
で、検証してみます。このバイクのフラマグ点火にはキルスイッチが付いておらず、エンジン停止する場合はデコンプレバーを引いて停止させます。以前からこのデコンプワイヤーがエンジンレバー側に怪しいツイストワイヤーで固定されていました。
実際、プッシュロッドを嵌めるときも、ワイヤーで引ける以上にデコンプレバーを捻ると収まりました。
さて、デコンプのワイヤーの本物はどうなってるのでしょうか。売ってる物の写真を見るとこんな感じ。エンジンレバー側は金具が二股に成っています。
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