2023年6月19日月曜日

BSA B31 プライマリーケースオイル漏れ対策

 以前、配線引き直しプッシュロッド外れ修理等を行ってきたBSA B31のプライマリーケースからオイルが漏れを治すためにパッキン交換してとのご依頼。

事前にイギリスに発注していたパッキン類が届いたので着手します。


カバー開けてエンジン側のスプロケット外そうと思って・・・・


あれ?ナットじゃないのね。SST必要な感じ?前に分解した人が、削った後も見れる。ロックナットレンチのサイズの大きいのが必要なのかも。


鉄パイプから切り出して工具作るかぁ・・・と思ってましたが、ローターホルダー使えば回せるかもと・・・外せました♪


クラッチ側もスプライン嵌合部を炙るなどすったもんだしてプライマリーケース摘出完了。


プライマリーケースの液体パッキンこってりを剥がして合わせてみるとこんな感じです。隙間から向こうが見えますねぇ・・・・


これじゃパッキン入れてネジ締めても漏っちゃうんじゃない?こてこて液体パッキンはこのためだったのですね。
修正します。導入したフライスでとも考えましたが、固定するために治具作るのがめんどくさいので・・・・ガラスの上に張り付けた耐水ペパーの上でケースの奥側、外側の両方をゴシゴシ・・・・


結構時間かけて削りました・・・・結果パッキンなしでも目視で隙間解消♪


プライマリーチェーンのカバー内側のネジ穴に穴や切り欠きの加工が有ります。


さては・・・とマニュアルを見ると・・・・
Primary Chain Oilbath.
Drain,and rcplenish with new oil to level of plug at side of case behind brake pedal.On Comp.models and machines fitted with swinging arm suspension the oilbath is slightly larger.Two red paintd cover fixing scrcws (A and B,Fig.3) are provided they are the level indicaior and drain screws respectively.The oil level should be determined with the machine on lvel glound off the stand. Do not fill above this level or clutch slip may occur.

翻訳サイトによると・・・・
プライマリーチェーンのオイルバス。
排出し、ブレーキペダルの後ろのケース側面のプラグのレベルまで新しいオイルを補充します。Comp.モデルおよびスイングアームサスペンションを装備したマシンでは、オイルバスがわずかに大きくなります。赤色に塗装されたカバー固定ネジ (図3 AとB) が 2 本付属しており、それぞれレベル表示ネジとドレンネジとして使用されます。オイルレベルは、機械をスタンドから水平に下げた状態で測定する必要があります。このレベルを超えて注入しないでください。注入すると、クラッチ滑りが発生する可能性があります。」
と有りますね。外した時は液体パッキンまみれで機能して無さそうでした。という事は、ここのネジにはシールワッシャーが必須ですね。これも無かったし・・・・


その他の部品もチェック。
パーツリストに部品設定が無いので認識していませんでしたが、プライマリーチェーンスライディングプレートにオイルシール付いてますね。ここも交換しておかないとオイル漏れが治らないかも・・・・


パーツリストを見ると一体での部品設定みたいすが、オイルシールだけ交換を試みます。シャフトの外径測ると20.4㎜・・・・本来13/16inc.約20.6㎜だったのが擦り減ったのではと推測。新品入れても漏れそうですね。内径φ20のホンダ純正オイルシール入手。シャフト側にシリコングリス塗布して仮にシャフトに刺してみますが、スムーズに動くので大丈夫そうです。


部品も揃ったので組み立てます。プライマリーケースの奥側とプライマリーチェーンスライディングプレート間はフェルトなんですよね。オイルシール交換しましたが・・・・


クラッチのアウターとシャフト間のベアリング組むのはめんどくさい・・・・後で判ったのですが、外で組み立てた状態で組んだ方が楽でした。



カバーを付けて、マニュアル通りAのボルトから漏れるまでオイル補充。


後はプライマリー、ドライブチェーン調整とクラッチ調整して終了!!
アイドリングでオイル漏れなし。1ブロック程試走して帰ってくると、あれれ?プライマリーケースの後ろ側からリーク有り。懸念していた通りフェルトの所からオイル漏れしているようです。海外のフォーラムを見ると「BSA の推奨に従って 1 パイントを入れるとオイルを吐き出します。」とか「プライマリーにオイルを注ぐのをやめて、定期的にリアチェーンルブでチェーンに注油しています。」等投稿が有りますので、BSAの欠点らしいですね。
クランクケースの左側にはオイルシールが付いていないので、プライマリーケースに圧が掛かってるのも原因の様です。今回はプライマリーケースのオイルを減らして漏れが収まったのでしばらく様子を見てもらいます。



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