2025年3月28日金曜日

ラビットS601ベアリング交換のご依頼

 ラビットS601エンジン単体でクランク右ベアリングのリテーナーが壊れてるのでベアリング交換して欲しいとのご依頼。


あら、リテーナーは樹脂なのね。60年の月日で劣化してバラバラに成ってますわ。ベアリングプーラーで外します。


外れたベアリングの奥にもう一つベアリングが見えますが、このリテーナーも折れてますね。


同じベアリングプーラーで外そうと努力しましたが、びくともしません。オーナーにクランクケース割らないと取れないので割りますと連絡し、クランクケース割ってクランクシャフト摘出すると・・・・


左のクランクベアリングがボロボロ落ちてきました。ああ、こっちもダメなのね。という訳で全バラ決定です。

チャチャッと外して新しいベアリング入れて終わりね、と思って着手しましたが、ベアリング、シール類に加えてパッキン類も入手しなくては成らず、作業量も多いので他の作業を優先することにしてお時間頂きました。
続く

2025年3月27日木曜日

TX650のセルオーバーホールのご依頼

 車から外した状態で新品ブラシと共にお持ち込み。
先ずはどんな構造かパーツリスト見てみます。


日立製で特に今まで扱ってきた物と変わりありませんね。ブラシは新しのを持ってきていただきましたが、他のオイルシールなどはヤマハから出ず。

分解始めますが、#13の長いネジが取れません。ショックドライバーでも取れず・・・しまいには頭を舐めてしまいました。
仕方が無いので皿ネジ部をドリルで揉んで取り外し。


各部洗浄し、ブラシを交換しようとしましたが、長さが新品とほぼ変わらず。オーナーに連絡したところ、交換しないで新品はスペアとして持っておくそうです。


整流子は旋盤で咥えて整え、外のケースも錆を落として塗装。


軸はメタル受けなのでグリスを付けて組み込み。舐めたネジ等はネジ屋から購入した新品にして組み立て、動作確認して完成。


跳ね上げメガネフレーム応急処置

 一年ちょっと前にフレームを新たにした跳ね上げメガネフレームの鼻パッドに繋がるパッドアームが折れました。最近たびたび調整しないと具合が悪かったのですが、何度も修正し金属疲労が起きてたのですかね・・・・

フレームメインとパッドアームは一体式の様に見えます。一様メーカーに部品で交換できないかメールで問い合わせします。しかし、近眼で老眼だと跳ね上げメガネフレームが手放せません。どげんかせんといかんという事で検討します。
古いフレーム(既には廃版)にはこの部分は跳ね上げのクリックを出すための機構が組み込まれて別体に成ってます。こいつを加工して鼻パッドとパッドアームを交換することにしました。写真は加工失敗したやつ。二個有って良かったぁ。古い物は捨てちゃいかんですな。

で、もう一つの加工完了して何とか取り付け。


この後、鼻パッドを奇麗な方に交換して終了。これでしばらく使えます。
しかしM1.2のネジは転がると見つけるのが大変!!

2025年3月24日月曜日

ピープルエンジンは他の自転車に取り付けられる?

 ピープル納車して、部品取りだった白ドナー一式頂きました。これで遊びたいですねぇ。ピープルエンジンは他の自転車でもボトムブラケット下のマウントと左チェーンステーからスプリングで引っ張る機構があれば付きそうな気がします。

そこでかみさんのお古の小径自転車にピープルエンジン当てがってみました。小径自転車ってフロントギアでかいし、ボトムブラケット下も低いのかな…ディレイラーが有るのでチェーンラインが低くてこれも干渉します。



この後、自転車フレームをひっくり返して更に検討していると、両クランクの間の幅にエンジンが入らないことが発覚。測ってみるとピープルのボトムブラケット幅が約95mmに対してこの自転車は約70mmと25mmも広いのでした。


この幅には規格が色々あるのか?エンジンを載せるために広い物を作ったのか・・・・??規格を調べるとBB95という規格が有るらしい。

ピープルエンジンの自転車流用改造車がWeb上で無いかなと検索してもあまり出て来ませんねぇ。ここいら辺りがネックなんだな。
妄想は続く・・・のか??

2025年3月23日日曜日

宮ヶ瀬デビュー・・・も・・・

CB/MBの手直しも終わり、陽気も良いので宮ケ瀬デビューしてきました。
キャブはえいやっとセッティングしたのでほぼ大丈夫そうです。タコメーターが怪しいのでどこまで回して良いか判りませんがね。
TLエンジンなのでギアがワイドレシオなため2ndと3rdが離れてます。
特に問題なく宮ケ瀬到着。

バイクのお知り合いはモトモリーニ125のTさんだけでした。一角ではモンキーの集まりですかね。お金のかかってそうなモンキー、シャリー、ダックス多数。

他に変態バイクも来ないので退散。春の景色を巡ってきました。




相模川沿いを小倉橋から下ってきて、高田橋を渡ったところでエンジン停止。キャブのフューエルホース外しても何も出てきません。はいガス欠です。コックにリザーブ無いのでやっちまいましたわ!!
今日は約55km位走ったはずで、走る前に4L入れてキャブセッティングなどでこぼした位だったはずなんですけどねぇ。そんなに燃費悪いはずないなぁ・・・
ちょうど止まったところはカンヒザクラ満開の下・・・・



ちょうどかみさんがバモスで30分くらいの所に居たのでレスキューしてもらいました。後が怖い・・・・


帰ってガソリンスタンドで満タンにしたところ、約7.5L入りました。タンクの底をだいぶ上側に作り直したので容量少ないですね。

2025年3月22日土曜日

CB/MB 手直し

 ガレージ奥にしまい込んだのですが、気に成って手直し始めました。
ハンドルの切れ角は、ストッパーの改造が必要かと思ってましたが、なんとハンドルとメーターステーが干渉してました。干渉部分を削ります。


更にハンドルとカウルの位置微調整でハンドル切れ角、グラブとの干渉も改善。

スピードメーター取り付け。すみません・・・今まで付いてなかったのです。RS125Rのフロントハブ使ってるのでメーターギアが有りません。そこで一時期RS75Dでも使っていたサイクルメーター採用。ハンドルにメーターを取り付け、フロントフォークボトムにセンサー、スポークに磁石をそれぞれ加工して取り付けます。

フロントタイヤサイズは100/80-17なので外周を計算すると187cm。これをサイクルメーターに設定して完了です。フロントホイール空回しして動作確認。99km/hまで表示できます。


タコメーターは新規に買うことを考えていましたが、部品箱漁ったところ大昔にアクティビティーで買った電気式の大森製タコメーター発掘。Z360で動作確認して取り付けます。RS125Rのメータースポンジ径はφ80に対して大森はφ70なので間にゴム挟んで付け。


タコメータはオシロスコープで見た値と異なってますね。ここはひとまず保留にします。ついでにスピードメーターもメータースポンジに側に移動。


充電系の不具合は過充電でなく放電してました。バッテリーは充電で復活。色々やってみましたが、半波整流では12V以上に電圧が上がらず。結局TL125と同様に発電コイル改造し、レギュレータを全波整流の物に変えてバッテリー仕様で再配線。アイドリングでは電圧上がりませんが、適度に回せば電圧が上がります。


最後にキャブ弄ります。シェイクダウン時に乗った時の感触でメイン:#108,スロー:#68、クリップ:上から二段目に変更しておきます。
次回走って再調整の予定。

その他タンクとフレーム間のラバーを変更してタンクがぐらつくのを抑制。カウル脱着しやすいようにライト配線にコネクタ装着。キルスイッチ配線。

ホンダ ピープルAB17 修理依頼

 昔、ホレックス250に乗ってたというご近所の80歳代のかたがホンダ ピープルを持ってきて、エンジンが掛かる様にして欲しいとのご依頼。
ホンダピープルは2stの24cc。多分ホンダ2輪最小排気量だと思います。


最初に緑のをこいで来られて、次にドナー用として白いのを持ってこられました。白い方は前後ホイールとペダルクランクが回りません、エンジン以外は部品として取れそうな物は・・・・あまり期待できませんね。とりあえず二台お預かり。
緑の方はプラグから火は飛んでるのでだいぶ期待できます。

燃料タンクは怪しので、混合ガソリンを何時もの様にキャブに直接注入して始動してみます。


問題は吸気系ですね。
じゃキャブ外すかと覗くと・・・・フレームのチェーンステイ間とフェンダーの間からやっと見れるだけでエンジン実装したまま外せるとは思えないところに有ります。


そこで部品取り白ドナーでエンジン降ろし方を検討ます。配管、配線外して後ろのタイヤにローラーを押し付けてるスプリングとM6のナット、シリンダーヘッド上のマウントボルトを外すと降ろせました。オイルタンクキャップが外れてたので水が入ったようで、外したオイルホースから水が出て来ました・・・・固着していたワイヤ類は切りました。



もっと単純かと思いましたが、謎の配管とユニットが有ります。パーツリストで調べると#10はコントロールボックスと有り、外付けバイスターターチャンバーという部品に繋がってます。
しかし、クランク片持ちですね。ラジコンエンジンみたい!!


下図#10がバイスターターチャンバーAssyと成ってます。


ドナーエンジンのこの部分を確認したところ、コントロールボックスにはバイメタルが入っていて、バイスターターチャンバーは空。おそらくバイスターターエレメントは#8が入っていたのが欠損してます。スポンジだったのかな?



①はインマニ、②はキャブ、③はバイスターターチャンバーにそれぞれ繋がってます。バイスターターチャンバーの反対側はキャブの②と同じところから分岐しているところへつながってます。負圧と温度によるバイメタルの両方でバイスターターを制御しているようです。


ホースは全て硬化し、ぽきぽき折れます。ニコイチにするにしてもホース類は全て新調ですね。
構造も分かったので、緑の方のエンジンを降ろしました。キャブ、コントロールボックス共にドナーより程度良いです。キャブはバイスターター用の穴が塞がっていたので貫通させました。


ついでにエンジンを灯油洗浄。軽くて補器類付いていてもトレーにそっくり入るので楽勝で丸ごと洗浄です。


白ドナーもキャブの詰まりを掃除、オイルポンプもオイルが充填されていて無事でした。リードバルブから覗いたクランクも綺麗なのでエンジンは両方とも復帰できそうです。



ホース類も新調し、緑車体に乗ってたエンジンは無事始動。内緒で裏の路地走行もエンジンは問題なし。

白ドナーエンジンも同様始動を試みますが、アイドリングするけどアクセル開けても吹けない・・・・バイスターター交換してもダメ、キャブ交換してもダメ・・・・悩んだ末にマフラーの詰まりを疑って取り外し、試しに外した状態でエンジン始動すると喧しいけど吹けます。マフラーのエンジン側からエアで吹くと出口からゴミが吹き出てきました。そのマフラー装着したら元気よく吹ける様に成りましたわ♪これでエンジン二個復活。

次にタンク復活作業です。オイルタンクは黒いドロッとしたオイルが出て来ましたが、灯油で洗ったら綺麗に成りました。ガソリンタンクは腐ったガソリン臭が若干。アルカリ洗浄後に錆取り溶液で処理。白ドナーは錆が酷く、更に処理が必要です。
負圧作動のフューエルコックはどうやっても通じません。純正部品は廃版。似た形状で代替品探しましたが、届いたら口金の口径合わず。結局付いてたコックをキャブクリーナーなどで貫通させて一個は復活できました。


オイルタンクの覗き穴。白ドナーは白濁してとんど見えません。内径が同じ工業用のレベルゲージで代替できるかなと入手しましたが、外径が大きくタンクの凹みに入りませんでした。ガソリンタンク中の錆も酷いのでこちらは保留にします。


先ずは一台直れば良いので良い物合せて組み立てます。ところがガソリンとオイルをタンクに入れた所、オイルタンクの段付きホースにクラックが入っていて漏れ出しました。この部品を発注しますが、ご相談パーツですが入手は出来ました。これはNSR50辺りでも使ってるんですがね。ホンダはもう2stパーツを作らないのかな・・・・


電球類が全滅です。パーツリストを見ると何故か専用パーツ番号に成っていて発注しても製造中止。外して調べるとウインカーとテールランプはT10のウエッジ球で12V5Wでした。ヘッドライトはG18型12V15W。

エンジンハーネス取り付け、電球実装し動作確認。ハーネス類のカバーが有った様ですが、白ドナーと共に欠品で有りません。
キーにはホンダの刻印♪


そして走行確認。ナンバー取って無いのでバックヤードからガレージまで私有地内走行。


白ドナー車体はというと・・・・・エンジン以外の小物もスペアパーツとしてしゃぶりつくして、ただのホイールの錆びついた自転車に成り果てました・・・・余ったエンジンと共に頂きました。



2025年3月19日水曜日

TL125イーハトーブレストアの構想摺合せ

 ご依頼のTL125イーハトーブレストアといってもカスタム込みです。ほんとはサミーミラーフレームが欲しいんだけどとオーナーさんが英国に問い合わせたそうですが入手できず。でも少しでもシルエットを似せたいそうです。

リアサスレイダウン、シートレールエンドのループを短く等フレームに手を加えたいとの事でイメージの共有します。
レイダウン(上がノーマル、下がシート取り付け穴に移動したイメージ)



右側はノーマルマフラーと干渉しますが、そこはマフラー屋さんに作ってもらうそうです。
シートレール加工(とりあえずゴムホースで位置摺合せ)


その他、アルミフェンダー、サミーミラー風シート等を英国から取り寄せるとの事。TL250アルミタンクも加工中との事です。

そうこうしてるうちにリヤサスレイダウン金具の試作品が届きました。早速試着。(ネジは仮)





英国から部品届いたら仮組みから始めましょうね。