昔、ホレックス250に乗ってたというご近所の80歳代のかたがホンダ ピープルを持ってきて、エンジンが掛かる様にして欲しいとのご依頼。
ホンダピープルは2stの24cc。多分ホンダ2輪最小排気量だと思います。
緑の方はプラグから火は飛んでるのでだいぶ期待できます。
燃料タンクは怪しので、混合ガソリンを何時もの様にキャブに直接注入して始動してみます。
問題は吸気系ですね。
じゃキャブ外すかと覗くと・・・・フレームのチェーンステイ間とフェンダーの間からやっと見れるだけでエンジン実装したまま外せるとは思えないところに有ります。しかし、クランク片持ちですね。ラジコンエンジンみたい!!
ドナーエンジンのこの部分を確認したところ、コントロールボックスにはバイメタルが入っていて、バイスターターチャンバーは空。おそらくバイスターターエレメントは#8が入っていたのが欠損してます。スポンジだったのかな?
①はインマニ、②はキャブ、③はバイスターターチャンバーにそれぞれ繋がってます。バイスターターチャンバーの反対側はキャブの②と同じところから分岐しているところへつながってます。負圧と温度によるバイメタルの両方でバイスターターを制御しているようです。
ホースは全て硬化し、ぽきぽき折れます。ニコイチにするにしてもホース類は全て新調ですね。
構造も分かったので、緑の方のエンジンを降ろしました。キャブ、コントロールボックス共にドナーより程度良いです。キャブはバイスターター用の穴が塞がっていたので貫通させました。白ドナーもキャブの詰まりを掃除、オイルポンプもオイルが充填されていて無事でした。リードバルブから覗いたクランクも綺麗なのでエンジンは両方とも復帰できそうです。
白ドナーエンジンも同様始動を試みますが、アイドリングするけどアクセル開けても吹けない・・・・バイスターター交換してもダメ、キャブ交換してもダメ・・・・悩んだ末にマフラーの詰まりを疑って取り外し、試しに外した状態でエンジン始動すると喧しいけど吹けます。マフラーのエンジン側からエアで吹くと出口からゴミが吹き出てきました。そのマフラー装着したら元気よく吹ける様に成りましたわ♪これでエンジン二個復活。
次にタンク復活作業です。オイルタンクは黒いドロッとしたオイルが出て来ましたが、灯油で洗ったら綺麗に成りました。ガソリンタンクは腐ったガソリン臭が若干。アルカリ洗浄後に錆取り溶液で処理。白ドナーは錆が酷く、更に処理が必要です。
負圧作動のフューエルコックはどうやっても通じません。純正部品は廃版。似た形状で代替品探しましたが、届いたら口金の口径合わず。結局付いてたコックをキャブクリーナーなどで貫通させて一個は復活できました。
負圧作動のフューエルコックはどうやっても通じません。純正部品は廃版。似た形状で代替品探しましたが、届いたら口金の口径合わず。結局付いてたコックをキャブクリーナーなどで貫通させて一個は復活できました。
オイルタンクの覗き穴。白ドナーは白濁してとんど見えません。内径が同じ工業用のレベルゲージで代替できるかなと入手しましたが、外径が大きくタンクの凹みに入りませんでした。ガソリンタンク中の錆も酷いのでこちらは保留にします。
先ずは一台直れば良いので良い物合せて組み立てます。ところがガソリンとオイルをタンクに入れた所、オイルタンクの段付きホースにクラックが入っていて漏れ出しました。この部品を発注しますが、ご相談パーツですが入手は出来ました。これはNSR50辺りでも使ってるんですがね。ホンダはもう2stパーツを作らないのかな・・・・
電球類が全滅です。パーツリストを見ると何故か専用パーツ番号に成っていて発注しても製造中止。外して調べるとウインカーとテールランプはT10のウエッジ球で12V5Wでした。ヘッドライトはG18型12V15W。
エンジンハーネス取り付け、電球実装し動作確認。ハーネス類のカバーが有った様ですが、白ドナーと共に欠品で有りません。
キーにはホンダの刻印♪
キーにはホンダの刻印♪
そして走行確認。ナンバー取って無いのでバックヤードからガレージまで私有地内走行。
白ドナー車体はというと・・・・・エンジン以外の小物もスペアパーツとしてしゃぶりつくして、ただのホイールの錆びついた自転車に成り果てました・・・・余ったエンジンと共に頂きました。
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