CL175のキックがずいぶん下げないと掛からないのでなんとかしてとのご依頼。エンジン単体で持って来られました。
エンジン構造はほぼいじり慣れたCB250/350の小型版ですが、キックの構造は持ってるCB250B4とは異なりますね。CB250K0と近いかな??。早速キックアーム動かしてみると・・・・
水平に成る位まで下げないとキックギアが掛かりませんね。
クラッチ側カバー開けて確かめてみます。スプリングはちゃんと掛かってますね。よく見ると、キックシャフト回すとシャフトが若干奥に入っていきます。
キックギアの構造はこのように成ってます。
キックシャフト#3を回すと螺旋状に刻んであるスプラインでキックギア#1が内側にスライドしてギアが噛んで、ミッションシャフトが回る仕組みです。今の状態でもキックでエンジンは始動できるので、キックシャフトのスラスト方向のガタが大きく成ってキックギアの動き始めが遅れてキックギアが掛かりが遅くなっているのではと推測。
クランクケース割る前に汚いスプロケット周りやクランクケース底をざっと洗浄。そして開腹してキックギア摘出。
推測は近かったです。最初に見つけたのは、キックギアのサーフクリップが掛かるところが欠損して外れてました。これでギアが内側に動きすぎた状態でキックアームを取り付けていたのですね。
そしてクランクケースに打ち込んであったキックシャフトスラスト方向位置決め用のピンも中で折れてました・・・・シャフトが奥に動いたのはこれですね。そのためキックギアが動きすぎて欠損したと思われます。
ピンは溶接肉盛りしてなんとか引っ張り出しました。
さて、部品どうしましょ。海外も含めてキックシャフト新品部品は見つかりません。中古部品もキックアームのスプラインが削れてる等で満足なものは無いですね。ピンと削れていたワッシャーも欠品。出たのはサーフクリップのみ。
オーナーと相談した結果、キックギヤ自体は反対側のサーフクリップ側から取り外せるので、折れた方はストッパーを溶接して作成することにしました。ピンとワッシャはミスミで寸法指定して手配します。
溶接して旋盤で修正しました。ギアもスムーズに動きます。
入手したピンも装着。
ギアをセットして動作確認。大丈夫そうですね。
オイルシール類を手配したのがそろったので、組み立てます。右ケース組んだ時にキック動作確認。ここでギアが噛んでこれ以上キックを降ろすとクランクが回ります。問題解決してますね。
完成です。