2024年6月26日水曜日

BSA B31 クラッチワイヤー交換等

 クラッチがどうも変なのでどうにかしてと何時ものBSA B31がやってきました。キックするとちょっとクラッチが滑ってる感触です。

原因が何にしてもクラッチワイヤは交換してねとの事でしたので先ずクラッチワイヤ外します。ミッションケースのクラッチワイヤアウターがが掛かるネジが効かなく成ったので針金と接着剤で固定してあるとの事。あー剥がすの大変だと取り掛かったらミッションケース側がポロっと欠けました。ここにクラックが入ってて広がったことも有ってネジが効かなく成ってたのかもしれません。

本来ならミッションケース取り出して溶接、タップ加工でしょうが、見た目は良いから安くやってねとのご依頼。ううむ。
とりあえず欠けた所は双方に穴を開けてピン(今回は長ネジから切った物)を入れてGM8300で固定。



固定したところで舐めたネジは相変わらず効かないし、クラッチワイヤのストレスでいずれ欠けてしまいそうなのでこんな金具作成。交換する前のクラッチワイヤ固定ナットとコの字金具を溶接してこんな金具を作ります。


金具の塗装が固まる間にもう一つのご依頼事項。長期置いておくとオイルポンプの隙間からオイルタンクのオイルがクランクケースに落ちて、更にそのオイルがクランクベアリング迄達するとプライマリーケースに入ってしまいます。再始動すると結構なオイルがクラッチ奥から垂れてしまいます。今回プライマリーケースのドレインを開けると結構な量のオイルが出てきました。
そこでオイルタンク、オイルポンプ間にコックを付けて、乗ってない時にオイルが落ちないようにしたいとの事。オイルタンクとクランクケース間にはスカベンジポンプ(戻り)とフィードポンプ(送り)のホースが二本繋がってます。Web上で絵を見つけました。


タンク形状が異なるので覗いて目視で確認。ぐるっとパイプが曲がってますが、下側が送りですね。この個体、オイルフィルター無いのね・・・・


ホース切断してそこにコック割り込み。納車時には始動前に捻り忘れないよう注意を十分促せねば!!


塗装したクラッチワイヤの金具装着してクラッチワイヤー取り付け。



結局クラッチ不具合はミッション側のタップを舐めてワイヤー側を接着剤で固定し調整が出来なくなり、固定した場所で辻褄合わせてミッション側の調整ネジを押しすぎて滑り気味に成っていたようです。

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