2022年4月29日金曜日

CL90がやってきた(エンジン始動編)

 CL90を走るように整備します。

さて、クラッチが張り付いてるのを剥がします。クラッチassyを外して慎重にはがします。


パッキンは社外品が入手できたのでそれで組み込み。

ドレインプラグはM13P1.5の補修用ドレインプラグでこの場をしのぎます。タップにはグリスを塗って切子が中に入らないようにし、更にクランクケースをフラッシング。


いずれクランクケースを割ったときにヘリサート処理ですね。

キャブレターはフロート内にカビが生えた様な酸化物でいっぱいです。アルカリ洗浄じゃ取れそうもないので、強酸性の溶液で短時間洗浄。水洗浄後にアルカリ溶剤でキャブ煮。錆はだいたい取れました。が、フロートピンとドレインプラグが取れません・・・・ビフォア/アフター



フロートピンとドレインは新オーナーがフライスを駆使して外して頂き、他も綺麗にしていただきました。組み立てて取り付け。


電気系は動くことを確認していたのですが、ポイントの線を繋げなければまりません。しかしケーブルの接続部・・・・クランクケースとフレームの間に微かに顔を出しているだけ。


外してもギボシ端子を接続しようとすると中に入ってしまい、接続することが難しそうです。更にプラグコードとプラグキャップの接触が悪いので1cm程切り詰めて再接続しようとしますが、プラグコードの樹脂がカチカチでプラグキャップのネジが入っていきません。そこでイグニッションコイル毎の交換が必要です。
で、コイルは何処に在るかというと、なんとクランクケースの上、エンジン搭載時はフレーム内に在るんですね。交換にはエンジン脱着が必須ですので降ろしました。


入手した社外6Vポイント用イグニッションコイルは大きさが異なるので、ステーを作成して取り付け。


と、クランクケースに留めているM5のネジを用意して締めようと思ったら入らない・・・・この頃のM5ネジは旧JISのP0.9なのでした・・・・・
ちなみにタペットカバーのM5ネジも旧JISでした。


クランクケースに締めるネジはカラーを入れて付いていたネジを使用するしかないですね。
取り付けてフレームに搭載。エンジンは新オーナーが磨きに来たので綺麗になりました。


ポイントケーブルを作ります。当時のパーツリストを見るとケーブルと一体に見えたので、ポイントを発注してみましたがケーブルは付いておらず。仕方がないのでガラスチューブに線材を入れてノーマル同等品を作ります。


端子類を付けて完成。


イグニッションスイッチもどうにかせねば。という事でモンキー用キーセット入手。ポイント点火なので、キーを捻るとOnに成る接点のみ使用します。


フレーム取付穴は若干広げる加工と周り止め加工すれば、押し込むことで樹脂ロックが掛かり固定できます。



バッテリーは6Vで同じ大きさですが端子形状が異なるものが有りました。これを入手し端子を変更して完了。

マフラーも取り付けたので、とりあえずこれでキャブにガソリン入れればエンジンが掛かるはず。早速やってみます。



おお!40年以上ぶりにエンジン始動しました♪♪

タンク編に続く

2022年4月25日月曜日

CB450K1 一喜一憂

 クランクケースカバーを一部磨いた勢いで右側クランクケースカバー開けて何故シフト出来ないか見てみました。

その前にオイルフィルター確認。
洗浄しない状態でこの綺麗さ♪


此処はOリング等未入手なので洗浄して軽くネジ締めて蓋します。

さて、クランクケースカバーのネジを外します。インパクトドライバー一打で全てのネジが緩みます。そして外すと・・・・・これもまたクラッチは張り付いています。
そしてクラッチアウターをずらしてシフトドラム周辺を覗いてみると・・・・クランクケース内上側に錆がみえますねぇ・・・・・・特にシフトアームスプリングなんかサビサビ。


クランクケース上側はオイル分が少ないです。長期安静状態で油分が全て落ちてしまったんですね。しかし、シフトペダルを動かすとシフトアームは正常に動いてますが、シフトドラムが動いていません。シフトできない原因はシフトドラムのベアリング㉘がシフトアームスプリングの様に錆びて回らないと推測。


うむー、どう考えても腰下ばらさないと交換できませんね。

とりあえず今日の所は臓物を元に戻してクランクケースカバーを閉め、時期を見て開腹計画を練ります。

CB450K1のメインスタンド交換

 CB450K1のメインスタンドが折れていてメンテナンスもしにくく、ノーマルマフラーだとマフラーが干渉してレーシングスタンドも掛けられません。ヤフオクで入手したスタンドに交換します。

スタンドを外すためにはマフラー一式外さないと・・・・そのためにはサイドスタンドマウントと一体のステップを外さないと。これらを外すと車体が自立しなくなるので、ジャッキにて固定し各部品外します。外したマフラーの出口からドロバチの巣が出てきましたわ・・・・


ようやっとスタンド交換。付いていたスタンドは地面に着いていたところが錆びて無くなっています。


せっかくマフラー一式外したので真鍮ワイヤカップで磨きました。


点錆は残っていますが、綺麗に成りました♪このマフラーは腐って穴が空いてないのが良いですね。

ついでに届く範囲でマフラー以外もブラッシュアップ。マフラーが邪魔でで磨けない所も磨いて、エンジンの白錆が取れると結構綺麗な肌が見えてきました。



オイルも抜いてみます。綺麗ですが、柔らかいオイルが出てきました。底に結露した水が溜まっているかもと心配していましたが、それも無く一安心♪
次はシフト入らないのを修理かな・・・・

続く

2022年4月23日土曜日

TL125不具合これでもか!!

 前回キャブセッティング中に止まったTL125ですが、本日はもうここしか不具合発生する場所はない所と思われる場所を対策しました。

イグニッションコイル交換。KITACOのCDIモンキー用です。大きさが違うのでステー追加。

そしてピックアップ交換。これは純正がまだ出ます。


交換後、一時間くらい走って不具合出ず。今日は気温25℃まで上がったので、前回不具合が出た日より熱いはずです。
これで終わって欲しい・・・・・

天空のスマイルマーク

 4月22日にFaceBookで「FlyforALL #大空を見上げよう」が本日決行の告知が有りました。


仕事場の町田市忠生でも見えるに違いないと、スマートフォンを構えて上空を見上げていると、飛行機の音はするがなかなか姿が見えないと思っていたら・・・・・・


おおっ、輪っかが出来ているではないですか。あわてて動画にして録画


残念ながらずっと炎天下でスマートフォンを構えていたので、オーバーヒートして此処までしか撮影できませんでした・・・・・
最後は綺麗なスマイルマークが完成♪

FrightRadar24で見ると相模原市も淵野辺周辺で描いていたんですね。






2022年4月18日月曜日

CL90がやってきた(確認編)

 先日のJCCA筑波ミーティング2022に行く途中でメールが。お届け物をしておきましたと・・・・・

帰宅したところ、軒下にバイクが・・・直ぐにガレージ内に収容。先日サルベージした残りのCL90を引き出して持ってきてくださったのでした。


高圧洗浄機の刑に処すと・・・・



トライアルごっこしたまま納屋に40年以上収納してたとの事で、草と泥がたっぷり出てきました。カビでシートが白くなったのも綺麗に。

この状態を見て、外見このままでよいから走れば欲しいという奇特な人(あなたですよ!!)が現れ、各部をざっくり確認してみます。

外見ぐるっと見回すと、まずはポイントのケーブルが切れている、エアクリーナーカバー欠品、タンクが針金で留まっている等々色々有りそうですね。

先ず、ブレーキは前後効いています。クラッチレバーも握れます。スイッチ類も全て動きます。タイヤは前後とも見事な状態です!!


タンク内は錆は有りますが、何とかなりそうです。


タンクがハンドルに当たるなぁ・・・ハンドルストッパーが無いですねぇ。トライアルごっこで飛ばしちゃいましたかね。


さて、プラグ穴から油を挿してキックすると圧縮が有ります。オイルを抜いてみますが少ししか出てきません。とりあえずドレインプラグを締めておこうとすると、いくらでも締められます。ううむ、ドレインプラグ穴舐めているようです・・・・

キャブをチェック。外してみると、どひゃー酷いもんです。中が酸化物で真っ白!!頑張って洗浄が必要ですね。


電気系のチェック。バッテリーを外すと純正バッテリーが出てきました。同じバッテリーは入手が難しそうですので代替検討が必要です。


鍵が無いので、キースイッチを取り出して短絡。劣化した12Vバッテリーを直結すると、とりあえず灯火器はブレーキランプ以外点きました♪


次にポイント。切れていたケーブルをワニ口クリップで繋いでキックすると・・・・


プラグに火は飛びません。ポイントを磨くと・・・・見事飛ぶように!!
電気系は新しいキースイッチ、ブレーキスイッチ、バッテリーで復活できそうです。

シフトペダルが無かったので、とりあえずバイスグリップで咥えてシフトしてみます。ちゃんとギアは入りますが、クラッチは切れません。


流石に40年放置・・・・張り付いているようです。

復活までのメニュー
・タンク錆取り、タンクラバー設置、ハンドルストッパー増設
・タイヤ交換
・バッテリー、キースイッチ、ブレーキスイッチ交換
・ドレインプラグ対策
・シフトペダル増設、クラッチオーバーホール
・キャブレター対応
・チェーン交換
かな?


2022年4月16日土曜日

AX125整備

 お客さんが電装系が怪しい状態でAX125をヤフオクで落札したので、整備をお願いとお持ち込み。


エンジン掛るとの事で落札したそうですが、ここに持ってきて初めてエンジン掛けると・・・・片肺でさらにチョークを戻すと止まります。これも直さないとねとお預かり。
しばらくするとガレージがガソリン臭い!!どうもタンクからガソリン漏れています。これも対策せねば。

ガソリンタンク内部には既にシーラーが掛かっていますが、タンク洗浄時にピンホールを発見。水が滴ってきます。水滴の周りのグレーはシーラー時にピンホールから染み出てきた跡ですね。まだ塞がって無いようです。


その後二回の局部シーラー処理。シートに擦れて鉄板も薄くなっているようなので外側からもGM8300を盛って補強しておきます。


フューエルコックも中が汚いので洗浄。ところがコック内のフィルターネットが破れてます・・・・しかしヤマハから出ません。ううむ・・・・
あっ、このコックどっかで見たことあるぞっとCBに付いているコックと比較。


文字の位置は異なりますが同じですね。で、ホンダ純正部品は出るので発注。はいピッタリです♪


さて、キャブを外します。この時チョーク左右連結ホースが硬化してぶかぶかでした。このバイクはチョークレバーが左にあり、チョーク時の濃い混合気は左右連結しているこのホースから右側にも行く仕組みの様です。おそらくここが緩んで二次空気吸っていたので不具合が出ていたようです。外したキャブも洗浄してフロートパッキンを新品にします。

そして始動・・・・・・


二気筒点火するようになり気持ちよく吹ける様に成りました♪
さて、電気です。調べてゆくと電球が全て飛んでいます・・・・このバイクにはレギュレーターが無く、発電した交流電圧はセレンブリッジで整流されバッテリーに直接繋がっています。電圧制御されていないためバッテリーケーブルが切断すると電圧が上がってしまいます。このためすべての電球が飛んだと推測。バッテリーケースを開けると案の定バッテリーケーブルが切れています。バッテリー固定バンドも無かったので、走行中にバッテリーが暴れて線が切れたもようです。
バッテリー、電球をすべて交換。ウインカーリレーはラバーマウントのゴムが劣化してこんなです。これもリレー毎交換。


これで灯火器類全て動く様に成りました。断線などでなくて良かったです。エンジン始動時にバッテリ電圧が上がることを確認し終了・・・・

と思ったらクラッチが切れないことが発覚。クラッチ調整しても改善せず。これは長期放置でクラッチ張り付いているに違いない。
カバー外してクラッチ外すと・・・・・フリクションプレートとクラッチプレートが張り付いたままアッセンブリーで摘出。これじゃクラッチ切れませんわな。


部品が出ないので慎重に剥がして、フリクションプレートをオイルストーンで磨いておきます。純正パッキンはまだ出るのでラッキーです。
その間にナンバーを取ってきてくれてので、試走してクラッチやブレーキ調整し今度こそ終了!!

2022年4月13日水曜日

W1SAの電子レギュレーター化

 W1SAのチリル式レギュレータをCB750Fのレギュレータを使うと電子式レギュレーターに成るらしいのでやって欲しいとのご依頼。

先ずは調査です。W1SAの配線図を見ると他励式直流発電機の様です。
一方CB750Fは他励式三相交流発電機の様です。ふむふむ。励磁がちゃんと出来れば何とか成りそうです。

W1SA配線図

CB750F配線図


しかしよくよく見ると、W1SAの励磁コイルは+側はバッテリーに接続されていて-側のみレギュレーターに接続されています。ところがCB750Fは励磁コイル両端がレギュレータに接続されているため、W1SAの発電機を改造して励磁コイルの両端を引き出す必要が有ります。

更にCB750Fレギュレータの励磁コイル出力がどちら側が+か判りません。W1SAの直流発電機に使うにはちゃんと接続しないと-側に発電してしまいますね。
そこでレギュレーター入手して励磁出力の端子を計測します。純正品は既に入手できないので社外品入手して実験。

レギュレータの6Pinコネクタ黒と白が励磁コイルに接続されるので、電源投入してイグニッション信号を与えて端子電圧を計ってみると黒が+、白が-の様です。

次にに発電機からレギュレータに接続する部分の検討です。レギュレータ内部の三相整流用のダイオードは使わないのですが、外せないのでこんな風に配線すれば良いはずですね。

改造W1SA配線図

では改造開始。先ずはW1SAの発電機分解洗浄。次に励磁コイルの片方が出力に繋がっているところを切って外に取り出します。


ついでにベアリング、オイルシールも交換しておきます。配線はとりあえずチリル式にも接続できるようにして発電機側は完成。

発電機の車体への取り付けはオーナーさんにお任せして、チリル式レギュレータ接続状態で来ていただく様にします。

さて、だいぶ時間が空いてしまいましたが車体側の配線です。レギュレーターはノーマルの位置に穴を追加して取り付け。


エンジンを掛けてアイドリング+αの回転数で発電電圧が13V以上に成ることを確認。


アイドリング状態でもチャージランプが消える様に成りました。


完成です。

この社外レギュレータでは回転を上げても13Vちょっとでレギュレートしてしまい、夜の走行ではバッテリーが上がり気味に成ってしまいました。ホンダ純正レギュレータを入手して交換したところ、14Vまで上昇して安定したとの事。社外は怪しいなぁ・・・・