以前セル修理したり、ハーネス交換したメグロS8が再入庫。以前からオイル漏れしてたのですが、今回はそれを直したいとのご依頼。
先ずは下回りを洗浄してオムツ履かせて漏れる箇所を探ります。
この状態で一晩放置してもオイル染みが出ません。プライマリーケースの奥だろうなとエンジン始動してギアを入れて後輪空回りさせると。案の定・・・・そこから垂れてきました。
セルのワンウエイクラッチ交換で開けたプライマリーケースを再び開けます。
バラしていくとオイルセットプレートの取り付けねじ(11A)がゆるゆる。おそらくここから漏れてたと推測。
さて、プライマリーケース外すと見えるのが二次減速のスプロケット。大分チビけてます。
調べると旧JIS規格らしくリプロの部品は無く、前後スプロケットとチェーン毎、新JIS規格品に交換するキットが有ったそうですが、それも欠品。オーナーに相談した結果、そのまま目をつぶって使う事に決定。
漏れた周辺のゴム類をリプロ製品に交換して組み立てます。
が、チェーン掛けるのが至難の業。まずはリアホイール外して上下一体のフルカバードチェーンケース外し、これは漏れたオイルが回ってギトギトなので洗浄。次に針金でチェーンを釣って後ろ側からドライブスプロケットに掛けます。更にチェーンケースにチェーンを通してチェンケース取り付け、最後にドリブンスプロケットに掛けてチェーン接続。あーめんどい。
厄介なところも有りましたがプライマリー側は完成。
次にもう一か所のオイル漏れ。ミッションのスピードメーターケーブル根元から漏れてました。ケーブルからフレーム伝わって垂れてたのでオムツで検出出来てませんでした。
部品届く間にミッションケース御開帳。キックがたまに空キックに成ってしまうのの原因究明。しかし開けてびっくり。キックスターターラチェットギアを留めてるナットがケース内に転がってました。
空キックに成るときはラチェットギアが手前にせり出してラチェットから外れていたからだと思われます。壊れてる部品も無いようなので、部品表見ながら組み立て。
そしてオイルシールも入手できたのでスピードメーターギア組み立て。元々スピードメーターハウジングの根元にシールは無かったんですが、テフロンで作ってもらって挿入。(後のW1も同じような構造ですがシールが有るんですよね)
キックギア位置に翻弄させながらミッション側カバー取付完了。ミッションとプライマリーケースにオイルを入れて始動。この時前回漏れたときの様にギアを入れて後輪を回しておきます・・・・・・ほぼ大丈夫ですね。キックの始動も問題ありません。
しばし放置時間が長かったのでバッテリー電圧が下がっていたのでこれを充電して終了。年内納車。
あら、KAWASAKI系OHVが三台も居るわ!