バルカン400とXRS125作業

 バルカン400がキャブの作業お願いしたいのですが・・・といらっしゃいました。

改造車なのでどこもやってもらえないそうで、人伝てで来られました。

キャブのガス供給口の樹脂エルボーにクラックが入っていて金属製に交換、キャブ内部のジェット、フロート等の交換のご依頼です。

社外のタンク外さないと作業性悪いので外しに掛かりますが、タンクがシート留めてる変なネジで供締めされたりして結構難儀します。

キャブを取り外すとガス供給口エルボーはクラックが入ってます。それをこの金属製に交換です。この部品はバルカンの対策用として売ってるそうです・・・・

樹脂部分を捻るとパキッと折れ、キャブに圧入されている金属部が出てきました。キャブを温め、バイクプライヤーで掴んでもびくともしません。

さて、どうしたものか・・・・穴部分にM6のタップを切って引っ掛け、再びキャブを温めてスライディングハンマーでやっと外れました。
圧入時もキャブを温め、漏れ防止に新しい金属エルボーにシリコン塗布して万力で圧入。直後の写真忘れました。車に実装後はこんな感じ。

後はキャブ洗浄して部品交換してキャブは完了。再び知恵の輪でタンクシート取り付けて完了。

並行してXRS125、走行500km余りという新車のハンドル交換して欲しいとのご依頼。ハンドルは社外のXRS用との事でストッパー等の穴が既に開いてます。
新車なので傷つかないよう慎重に取り付け。ハンドルウエイトが見たことない方法で取り付いてましたが無事交換完了。

作業前に来たW1SAと並べてみましたが、大きさはほぼ変わりません。格段に軽いですけどね。

引き取り時にハンドル角、レバー角微調整して納車。

オイルスモーク原因判りました・・・とほほ

 あの興奮の一日から２週間経ちました。そろそろ360Meet 8時間耐久でリタイヤの元と成ったオイルスモークの原因探求します。
現地での予想はボンネットから見下ろすと右ドライブシャフト根本付近がオイリーなので、ドライブシャフトのオイルシールからオイルが漏れてエキパイに垂れたのがオイルスモークの原因ではないかと推測していました。
帰ってジャッキアップして下から覗いたのがこれ。

写真では良くわかりませんが全体、やや右側がオイリーな気がします。回転部や走行風であちこち飛び散ってますね。
パーツクリーナー２缶使って洗浄して、アイドリングしてみるもオイルの漏れは確認できず。次にギアを入れてタイヤ回してみてみます。
あれ？下から覗くと右ドライブシャフト振れてませんか？？？

この振れでオイルシールのリップにストレスがかかりリーク？？？？
という訳でこの状態で15分以上エンジン掛けてドライブシャフト回してみましたが、ドライブシャフトの根本はドライです。シリンダーのシュラウド中からオイルリークも観察していましたが、シリンダー下にオイルが滲むことも無く・・・・

下から覗いていると左のラックブーツの下側が右よりオイルが付いてます。漏れたのは左側か？？？右がオイリーなのは走行風や横Gで右側にオイルがまわっただけかもしれません。

何が原因か悩みつつ、ふとオイルキャッチタンクにオイル溜まって無いかと外してみると少し溜まってたので廃棄。この時配管しているホースを外したのですが、もしかしたら中のパイプの長い方を外気側にして短い方をエンジン側だったかもしれません。（写真は正しい配管）

この車のブリーザーにはレデューサー（ワンウエイバルブ）付けているので、ブリーザー排圧は多いはずです。逆に接続されているとブリーザーから排出されたオイルが長いホースの下端以上溜まると、この排圧でオイルが外に出ててしまっていたのかもしれません。短時間でのエンジン始動では現象が出ない・・・・なんとなく辻褄も合ってる気がします。

下回りを再洗浄して試走してみます。
今朝宮ケ瀬往復、約50km。オイル漏れなし、当然オイルスモーク無し。
とほほな結果でした。

360Meetの80分耐久レースハイライトビデオ

 レースで楽しかった場面。他にも有ったんですが、ビデオの電源入れてなかったので・・・・・

ペースカーがピットインしてからグリーンフラグに合せて加速。ちょっと速すぎてスタートライン前で車を抜かしそうだったのでアクセル緩めてます。

その後、総合優勝車の#23とのバトル。最後は1コーナーでオーバーランして抜かされちゃいました。その後は耐久モード・・・・って事で。

360Meetの80分耐久レース参戦

 360Meetの80分耐久レースにはかみさんが同行することに成ったので、前日トラックに積み込み移動し新城で前泊。当日新城から山道を登ってモーターランド三河への細道を入ると、その前に岡山ナンバーのN360が・・・・一昨年富士サンロクでご一緒しうちまで来られ、昨年は富士スピードウエイでご一緒したGさんでした。また自走で来られたそうであっぱれです。レースにはエントリーが遅れて走らないそうです。

何時もの様にレンタカーの２tトラック方工事用足場で降ろそうとしたところ、なんと脱輪してしまいスロープの途中でスタック。Gさんや皆さんに助けていただきどうにか着地。皆さんありがとうございました。いいネタなのですが、それどころでは無いので写真無し！！

すったもんだ有りましたが、無事パドックに無事到着し準備します。10:40に予選開始。

このコースは5年前の予選で走っただけなので予選は習熟も兼ねて走ります。なかなかクリアラップが取れません。目の前で#13蕎麦屋号がスピンしたり、コースアウトしている車が出ています。

一回ピットインして走行車両が少ないタイミングで再コースイン。これもなかなかクリアではありませんでしたが、何とかタイムが出ました。しかし相変わらず奥の右複合のラインが判りません・・・・

結果はこれ。

ベストタイム59:490　オープンクラス二位、総合三位です。前の二台はNのスペシャリストのアールアールNさん運転時のタイムだそうです。

１コーナーは良い感じに走れます。LSDが上手く効いてるようで、立ち上がりが速い気がします。他のコーナーは逆にLSDがガタガタして走りずらいですねー。

決勝に向けて腹ごしらえしていると11:50にグリッド整列との事。あわてて準備しますが、今回予選から決勝の間にガソリン入れようと思っていたのをすっかり忘れ、皆さんに手伝っていただき給油。グリッドに並ぶとグローブ忘れてる始末。あわてて走って取りに戻る・・・・
写真撮影等終わって決勝スタートです。

実は狙っていたLSDのトラクションで前車#23を抜かすのに成功♪この後数週#23をブロックしてましたが、動画撮るためのドライブレコーダーの電源プラグを入れるのを忘れたのに気づいて気を取られた隙に抜かされてしまいました。直後コースアウト車両の為ペースカー走行。
その間、ドライブレコーダーのプラグ挿して用意していたドリンクを飲もうとしますが、ヘルメットにホースが干渉しているので飲みにくく、そのうち飲み口が外れてしまいました。しくしく。

ペースカーが隊列引き連れてピットへ。すかさず車から下りてドライバー交代の代わりを行います。その後ピットインは主催側のミスとの事で再びコースイン。この時点でリタイヤした車も多く、いい感じに走れてます。

しかし約半分35分過ぎのペースカー終了時あたりからオイルスモークがバックミラーに見え、更に室内も煙く成ってきました。エンジンは調子良いですが、オイルが無くなってダメージを与える前にピットインすることにします。ピットに入ったらオイルスモークが酷いので止めさせようとサインを作ってるところでした。
悲しいかなリタイヤです・・・・この時点で総合3位クラス2位だったはず。

筋肉痛の中、これを書いてる翌日リザルトが発表されました。オープンクラス4位 決勝タイム57:484 周回数38周と成ってます。DNFじゃないんですね。あら、予選より2秒も速い・・・

表彰など終わりパレードランも有りましたが、オイル垂らしちゃいけないので撤収。帰りの渋滞も有るしね。トラックに積み込み帰途に着きます。帰り道の道の駅 つくででお土産でもと立ち寄ったら・・・・なんと瓦屋さんT360と遭遇。ミーティングに行ってたわけでは無くたまたま来てただけとの事。こんなところでお会いするとは超奇遇です。

その後の帰路は東名で大井松田から渋滞。疲れた状態のトラック運転で裏道走るのもしんどいのでそのまま渋滞突入。帰ってトラックから無事Zを降ろして21時半頃に帰宅。

リタイヤは残念ですが、アドレナリンいっぱい出て楽しかったー♪来年も出られるよう精進します。

最後に他のエントラントの写真です。

360Meetの80分耐久レース準備２

 普段使ってるWATANABEホイールに組んだタイヤを装着。実は165だとこのホイールでもちょっとはみ出すんですよね。これもレギュレーションに引っ掛かるので対策します。

オーバーフェンダーを付けるのにはフェンダーに穴開けなきゃ成らないし・・・お手軽な方法にします。ゴムモールを両面テープで張り付けます。あんまりかっこよくないけど良いや・・・ツライチ♪

さて、近所を一回り。きちっと上まで回りますが、ちょっとスロットル開度中間位が濃いですね。思い返せば最後にキャブ弄ったのは昨年の12月。鈴鹿サーキット走行前でしたわ。さらに排気量も上がってるのでプラグの焼け見ながらセッティングします。

忘備録
メインジェット：#165→#170
ニードル：OCEFSクリップ一番上→OCEMSクリップ上から二段目

そしてタペット調整。ロッカーアームのロックボルト排してロッカーシャフトサイドからロッカーシャフト固定に変えているのでこんな方法で。

LSDのシム交換してから暑かったので宮ケ瀬往復程度しか走ってませんが、オイルクーラーコアを除いてオイル交換。

ドライバー交代なしでドライバーで走る場合一度下車しなくてはなりません。乗り込む際によくシートベルトをシートと背中の間に挟んで座ってしまい、ベルトをかけるのにあたふたしてしまいます。SUPER GT等でドアの奥側のシートベルトをゴムで釣って挟んで座らないようにしているのを採用。これはK&K時代もやってましたね。あー、シートボロボロ・・・・張り替えないとは思ってるんですが・・・・

最後にドリンク。K＆K時代の60分耐久では30分で交代するまでに結構のどが渇きました。今回は80分一人なのでドリンクホルダー用意します。車側に取り付けると途中の下車でチューブ咥え直したりする必要が有るので首から下げる様にしてみます。ホースが長くて吸い込むのが大変なので、この後ホース切り詰め、更にボトルの下に横G対策します。

360Meetの80分耐久レース準備１

 あと１週間余りとなった360Meetの80分耐久レースの準備を始めます。エントリーリスト等も届きました。

先ずはタイヤ交換。どうせ交換するならホイールもSSR MrkⅡにしてみるかと履かせてみると・・・だいぶ外に出てしまいます。

レギュレーションにタイヤはみ出し禁止と有るので手持ちのオーバーフェンダー当ててみると・・・・・カバーしきれませんね。

このホイールは止めにして、今まで通りWATANABE4本スポークにします。
タイヤチェンジャー持ってる友人のYさん宅へ行って交換してもらいます。タイヤは今までと同じADVAN 032R 165/70R10の山がいっぱい残ってる中古品です。K氏がFL500で使ってた物です。古いですが入手してからラップで巻いてあったので行けるでしょう。

タイヤ交換してくれたYさんからはこんなの頂いちゃいました♪モーターサイクルショーの限定品だったようです。中身も一部残して頂きました。うれしー♪

更にその帰り、先日VCARB01展示してあったホンダのディーラーの側を通ると・・・・・ジョギングしている角田裕毅選手と遭遇。最初すれ違いざまに顔を見てあれって思い、バックミラーで見たらレッドブルのTシャツ着てるので確信しました。Uターンして追い抜き際に手を振って「頑張ってと」声を掛けたら手を振返してくれた♪車運転中だったので写真は撮れず・・・・・・

こりゃ幸先良いぞ♪

続く・・・・

W1SA整備

 綺麗なW1SAがご紹介で来られて以下の問題点見て欲しいとの事。
①高速で走ってたら発電しなくなった。
②トップブリッジにクラックが入ってる。
③走ってるとエンジン辺りからカチカチ音がたまにする。
④フロントサスをストロークさせると音がする。
⑤フロントブレーキの当りが悪い。
⑥ヘッドライトがたまに消える。

①まず発電系チェック。このバイクには電圧計が付けてあるので楽ですね。エンジン始動後回転上げますが、電圧計の変化は無し。ううむ確かに発電して無いようです。レギュレーターが壊れて励磁（フィールド）コイルに電流が流れてないのかなと、ダイナモの励磁コイル端子を外して強制的にアースに落としても電圧計の値は上がりません。
どうもダイナモが怪しいという事で摘出。ありゃりゃばっちいですね。ブラシのバンド外すと・・・溜まってるのはブラシのカス？

スラッジ発掘してブラシを見てみると摩耗限界を超えて削れてます。写真上側のブラシは半分割れて欠損してました！！

ブラシのリベットまで削れてたので整流子も荒れてます。

さあ、洗浄洗浄・・・・整流子も旋盤に咥えてペーパーで整えます。後に整流子間の溝もお掃除。

ベアリング、ブラシ交換し、塗装部分も再塗装してダイナモ完成。

バッテリーに繋げて回転確認し装着。

Yカバーが開いているのでガバナー外してチェック。変な進角して②の音が出るのかもしれません。

案の定ピンが擦り減りガタガタですのでオーバーホール依頼・・・と考えていましたが、貴重な新品（右）が入手できましたのでこれに交換します。交換の際には当時物？グリスを洗って今どきのグリスで組み直し、組み付け。

ポイントもチビけてたので交換します。

点火時期調整も終わりYカバーを組み付け様としたところ、ブリーザープレートのネジが一本欠品なのを発見。他の3か所のネジも締め付けが緩いです。

念のためとオイルパン外してみると・・・・・・ガチョーン！！潰れた+ネジの頭と欠けたギアの欠片らしき物が出てきました！！

Yカバー側のギアを全て目視と触診しますが欠けは有りません。以前、ギア欠けの修理はしたがオイルパン開けなかったのか？オイルパンは当時のシール材で硬く張り付いていて、開けた形跡無いですねぇ・・・・。
ブリーザープレートのネジは新しくしてネジロック塗布しYカバー取り付け、タイミングホールからオイルを入れてフラッシングしオイルパンから排出しましたが、異物は出てこず。

オーナーにどのように進めるか確認したところ、とりあえずこのまま進めることに。

これでようやっとエンジンが掛けられます。エンジン掛けて発電電圧確認したところ、2000～3000RPMで13.5V位出てます。レギュレータも問題ないようなので発電機の修理は完了。

②のトップブリッジは入庫した時にちょうどヤフオクで出品されてたので直ぐに落札。外した物は此処にクラック入ってます。

入手した物はクラックは有りませんが、塗装がはげはげです。剥離してブラスト、塗装してハロゲンライトで簡易焼き付け。

トップブリッジ交換のついでに、④のフロントサスをストロークさせると音がする原因の探索。フォークオイルの不足かと思いましたが、規定量入ってました。フロントフォークばらしますか。

フロントフォークはメッキのやや綺麗なものを入手できたので、左右良い部品選んで組むことにします。

ストロークすると音がする件はアウタースプリングなのでスプリングが回った時に出てる音と推測。分解すると案の定ここに入るワッシャー#31とダストシール#30が有りません。スプリングが直接当たってたオイルシールにスプリングで擦れた跡が有ります。

ここの部品は残念ながら入手したフォークにも付いておらず、リプレイス品も見つかりません。仕方が無いのでワッシャーは寸法指定して特注。ダストブーツはテフロンでワッシャー状の物を作成しスプリングの回りをスムーズにしておきます。外にフォークブーツも付いているので埃は大丈夫でしょう。

塗装したトップブリッジ組んでフォーク組みますが、アウタースプリング式フォークは大変です。以前BSAのフォーク組んだ治具はW1の方が微妙に内径が広いので引っ張ったらすっぽ抜けてしまいました。

治具作り直そうかとも考えましたが、幸いフォークオイルは入れてなかったので、ボトムケースを外してインナーチューブをリアサス用スプリングコンプレッサーで縮めて挿入。後にボトムケース組んでフォークオイルをそれぞれ280cc入れてフォーク周りは終了。

ホイール外れてるので⑤のフロントブレーキの当り確認。ドラムがかつて放置されててその時下に成ってた部分が錆びて真円が出てないのではと予想してました。ドラムにチョーク塗って、パネルのブレーキワイヤの部分にネジで調整できるようにしてギリギリシューが当たるように一周させますが、変摩耗は見られず均一に当たってるようです。

ブレーキカム周りグリス塗布しておきます。フォークにホイール組んでフロント周り終了。

最後に⑥の「ヘッドライトがたまに消える」の件。
ライトケースを開けて配線を手繰るとメーターからの速度警告灯の配線は外され、ハイビームのインジケーターとして機能するように配線が変えてあります。

オーナーに確認すると機能はそのままで直してくださいとの事で進めます。
配線類を見ますが、断線が有る様には見えません。こりゃ電球の接点かもしれませんね。コネクタ、電球供、接点に半田を盛っておきます。現象が再現しないので解決したか判りません。これもオーナーにしばらく様子を見てもらう事にします。

近所を試走したところ、充電電圧も上がりますし、エンジンの異音も有りません。サスをストロークさせても異音なく、ブレーキの当りも良いようです。

試走時気が付いたタコメーターケーブル切れはオーナーさんが直す事になり納車して終了です。