側車のブレーキは本車リアドラムブレーキのロッドに油圧マスターが挿入されて、その油圧で側車のブレーキを掛けるという凝った構造です。
と、いくらブレーキペダルを踏んでもエアが抜けきれません。注射器のシリンダーで吸い上げるとにエアのみ出てきます。?????何故?????
オーナーがお持ちの中古スペアのマスターと動作を比べるとマスターがストロークしていない気がします。仮説としてマスターが不調でフリュードを押し出せないのでは・・・・
という事でこの日はオーナーさんがマスターをスペアに交換するため持ち帰り。
翌日、再度来訪されて作業します。前日付いていたマスターをオーナーが開けた所、スラッジが沢山溜まっていたそうです。マスターをスペアに交換して来たのでストロークするように成りましたがエアが抜けない現象変わらず・・・・・次にマスターをうちにあったフロントブレーキ用マスターに交換してもエアが抜けません。ううむ、マスター以降が問題なのかな?側車を直ぐに外せるようにブレーキライン分割カプラーが付いているんですが、これかもしれない・・・・という事で二日目終了。
さらに翌日、注射器のシリンダーにブレーキフリュードを満たして押し出すと交換した交換したスペアのマスターからフリュード漏れ・・・・・・
オーナーさんが前についていたマスターを掃除して持ってきていたので、これに交換。右がブレーキペダル側、左が本車リアブレーキ側に繋げます。
すったもんだして交換。注射器シリンダーで強制的に圧送しても漏れないのを確認。そしてペダルを踏んでエア抜き・・・・・エアばかりで抜けません。
オーナーさんの話をよく聞くと、ブレーキシリンダーのカップを交換した時に少し小さかった気がするとの事。うむむ・・・なんか怪しい。ブレーキシリンダーの刻印:11/16"、そして交換したというカップの袋は5/8"・・・・・これだ!!
注射器ピストンで圧入した時や、マスターから圧が掛かった加圧状態ではブレーキカップの内側から圧力が掛かりカップが膨らんでフリュードが漏れませんが、注射器ピストンで引いたりマスターが戻るときの負圧時にカップから空気が入るというワンウエイバルブ化してブレーキシリンダーからフリュードは漏れず空気だけ入っていたのでした!!
外したカップを取ってあったのでこれに交換して・・・・エア抜き出来ました!!!
次に本車と側車の左右ブレーキ調整。これがなかなか判らない。ドイツ語のマニュアルコピーは有りますが、Web上で情報検索しても出てきません。構造から考えて色々動かしてやってみます。
結局、マスターのリヤブレーキ側のネジを回すとマスターの中に組んであるスプリングのプリロードが変化し、側車側の利きが調整できることが判明。オーナーさんの側車7割の利きのご要望で調整して完了。
3日間勉強に成りました。
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